今週印象に残った一冊

台風がやってきたりしてお天気が不安定でした。 晴れ間がのぞくと、空気がひんやりとしています。 秋を感じる暇もなく冬の足音が聞こえてくるようです。 みなさんはどんな1週間を過ごされましたか? 今週、印象に残った一冊をご紹介します。 林 真理子さんの 『最高のオバハン 中島ハルコの恋愛相談室』です。

中島ハルコ、52歳。バツ2で女社長。 金は持っているけれど、ケチでとにかく口が悪い。 そんな彼女のもとにはなぜか悩みを抱えた人間がやってくる。 恋愛、夢、親子関係に定年した旦那…。あらゆる相談事に 自分の揺るぎない軸で持って、バッサバッサと切り倒す! フードライター、菊池いづみは自腹で泊まる事になって しまったパリの高級ホテルのロビーを歩いていました。 ホテルの朝食は高いので、外の安くて美味しいお店に 行こうと思っていたのです。そこへ日本人の女性から 声をかけられます。 その日本人のオバハンは、ここの朝ごはんは高いわよねぇ、 と狎れ狎れしくいづみに話しかけます。これから朝食を外に 食べにいくのだ、といういづみに便乗して同じ店へと 向かいます。 このグイグイいく感じがもう何か起こるよねぇ、という ワクワク感を醸し出しています。朝食を食べながらハルコの 自身語りがはじまります。 美容、ファッションを扱うIT関係の社長をしていて、次から 次へと出てくる彼女の自慢話に、いづみは辟易しながらも、 裏表ないその口調に、つい自分の悩みを話してしまいます。 長年続いている不倫相手にお金を貸して欲しい、と頼まれた いづみは彼に300万円を貸し、それから1年になりますが お金は戻ってこないしう回数も減ってきたのです。 騙されたのでしょうか・・・? そんないづみに、相手にキチンとした書式の請求書を出せ、 返せなければマチ金から借りてでも返せと言え、とアドバイス します。 実践したところ、なんと彼にはもう一人別の女がいて、その 女のために金を借りたとのこと。そして奥さんに泣きつき、 奥さんが現金をいづみのもとへ持参したのです。奥さんを 目の前にしたいづみは、急速に彼への気持ちが冷めていく のを実感します。 奥さんもこんな程度なんだ、と感じて、あの男も大したこと ないのだ、と自分の中で納得するわけです。 こうして、ハルコの助言により長年の不倫を解消することが できたいづみは、たびたびハルコと組んで食事をしたり、 仕事をしたりするようになります。 その先でハルコに相談を持ちかけるのは、今をときめく 投資会社の若手社長、独身女性編集者、女学校時代の 同級生、有名料理店のシェフなど、あらゆるジャンルの 老若男女。それを、ハルコの常識でもってガンガンアドバイス していきます。 愛人を持つ社長には


 大貫、愛人がね、こっちの懐を考え出してケチになったら要注意よ。 自分の取り分をちゃんと考え始めてんの。普通愛人っていうのはそうじゃない。短期決戦と思ってるから、いろいろ金を遣わせる。 だけどね、将来をちゃんと考えてる女は怖いわよねえ。


 と愛人によって身を持ち崩しそうな彼にキツイ一撃を くらわします。こうやって包囲網を詰めていく女もいるって ことですね。怖い怖い。 また、40近くになり、結婚を真剣に考えようと相談所に入会し、 気の合う相手も見つかり親に紹介したら、反対されたという 独身女性に対しては、親から逃げろ、と忠告します。


 いい、人っていうのは、親のめんどうをみるために生まれてきたんじゃないのよ。自分の人生を生きるために生まれてきたのよ。


 いいこと言いますね。今どきの親子の関係は、こうして がんじがらめになってお互いにほどけないパターンが 案外多いのではないでしょうか。 親元から逃げるタイミングを失った人にはとても響くセリフです。 このように歯にもの期せぬ物言いで痛快に問題を斬ってくれます。一昔前の価値観も入っている部分はありますが、人として 大切な部分はしっかりと心の奥にあることがよく伝わります。 こんな血の気が多い、パワフルな人間は今の時代には 珍重されるタイプだと思います。 実際、近くにいたらうるさそう(笑)。 でもなんだか引き寄せられてしまう、最高にめんどくさいけれども 最高に魅力的な、頼れるオバハンの物語です。 先週立てたこの1週間の目標は ●1日1記事を更新する ●イラストに色をつける でした。無事に達成することができました! 次の一週間も、同じように更新することを自分の目標にします。 〈今週 読了した本〉 『今のはなんだ 地獄かな』 『目のつけどころ ものの考え方』 『最高のオバハン 中島ハルコの恋愛相談室』 『旅行者の朝食』 〈現在 読書中の本> 『侵略する豚』 『太宰治の辞書』 〈今週購入した本〉 『旅行者の食卓』 『色の秘密』 『読書で自分を高める』 『ますます眠れなくなる宇宙のはなし』 『フランス人は10着しか服を持たない』

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